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「ミドリムシとは何?」人と地球を健康にするスーパー微生物

「ミドリムシとは何?」人と地球の健康を維持するスーパー微生物

ミドリムシとは何か?20年くらい前にこの質問をしたら、「動物と植物の両方の特徴を持った緑色の生き物」という学校で習った答えをする人が多かったと思います。
しかし「ミドリムシとは人と未来の健康を維持するスーパー微生物」として、今大きな期待がかかっています。
ミドリムシとは何なのか、その限りない可能性を一つひとつ紹介します。驚くような事実もたくさん発見されると思いますよ。

管理栄養士

この記事を監修した専門家

管理栄養士 阿部由美

【経歴】十文字学園女子大学卒業後、管理栄養士を取得。同大学で研究助手をしたのち、食品メーカーにて健康に関する情報発信や、共同研究先大学に出向し研究に従事。糖化反応によるメラニン産生作用を発見、特許出願。化粧品の開発にも携わる。

目次

1. 健康食品として人気のミドリムシ!驚きの59種類の栄養素
2. ミドリムシには細胞壁がない!?
3. 未来のテクノロジーにもミドリムシが大いに期待
4. ミドリムシはとても不思議な生き物
5. ミドリムシを身近な存在にしてくれたのは東大発のベンチャー企業
6. まとめ

1.健康食品として人気のミドリムシ!驚きの59種類の栄養素

さまざまな効果や活用法が期待されているミドリムシですが、ミドリムシがテレビや雑誌などでたくさん紹介されるようになったのは「健康食品」としてのミドリムシでしょう。
そして、ミドリムシの人気が高まってから10年以上が経過した今もミドリムシを使った健康食品は多くのユーザーに愛飲されています。
いわばミドリムシの「デビュー作」でもあり「代表作」でもある健康食品としての効果について紹介します。
ミドリムシは「未来のスーパーフード」として栄養不足を救う!?

ミドリムシの屋外での大量培養に世界で初めて成功したユーグレナ社の経営理念は「人と地球を健康にする」です。この会社の取り扱っている商品はほとんどがミドリムシに関連する商品なので、言い換えれば、「ミドリムシで人と地球を健康にする」ということです。
ミドリムシで人を健康にするとはどういうことでしょうか?
その答えは、ミドリムシが持つ豊富な栄養素にあります。
ミドリムシはなんとビタミン、ミネラル、アミノ酸など59種類もの豊富な栄養素を持っているんです(日本食品分析センター調査)。学生の頃に、理科の授業で「ミドリムシは動物と植物の両方の特徴を持っている」って習ったのを覚えている方もいらっしゃると思いますが、ミドリムシを食べると動物・植物の栄養素がどちらも摂れるんです。
「ミドリムシの栄養素はなんと59種類!栄養成分を徹底解説」
「ミドリムシだけ食べていれば、人間が生きていくために必要な栄養素をほとんど摂ることができる」という専門家の先生もいます。
だから、日々の栄養素が不足している国々であったり、これからの地球人口増加によって食糧が不足したときだったり、栄養素のある食品の調達が難しい宇宙食だったり・・・さまざまな場面で未来のスーパーフードミドリムシが期待されています。
ミドリムシは多忙な現代人の健康維持にもピッタリ!

栄養不足とか食糧問題なんていうと、遠い外国や未来の話に思えるかもしれませんが、私たち日本人の健康にとってもミドリムシの59種類の豊富な栄養素は大きなメリットがあります。
「栄養過多なんて言われているくらいだから、栄養豊富なミドリムシを摂取したら反対に栄養摂りすぎて不健康になってしまうんじゃないの?」と思われるかもしれませんね。しかし、私たち日本人の大半にとって問題となっているのは、栄養「過多」よりもむしろ「偏り」の方です。
年中ダイエットが流行していることからもわかる通り、脂肪分や糖分については十分足りているものの、ビタミンやミネラル、不飽和脂肪酸など不足しがちな栄養素も決して少なくありません。59種類の栄養素をバランスよく含むミドリムシは、私たちの日常の健康バランスを整えてくれるスーパーフードでもあるんです。
人間が健康的に過ごすために必要な栄養素を摂取するには、お肉、お魚、野菜、キノコ、海藻、穀物などをまんべんなく食べる必要がありますが、忙しくて料理をする時間がなかったり好き嫌いで食べられなかったり・・・そうした悩みをミドリムシが解決してくれるんです。
「鉄分不足にはミドリムシ?」

「タンパク質はミドリムシのアミノ酸からバランスよく」
また、ミドリムシは日々の健康や年代ごとの悩みを解決する役割としても有効です。
「忙しいあなたにミドリムシの栄養素が効果的!?」
「ミドリムシは妊活・妊娠・授乳中ママにも」

注目の成分パラミロン!

ミドリムシの59種類の栄養素の中で、地球上においてミドリムシしか持っていない栄養素が一つあります。それが、パラミロンという食物繊維のかたまりのような成分です。パラミロンのおかげで、ミドリムシには他の食品ではなかなかない体感が得られることがあるかもしれません。
パラミロンは注目の成分ですが、解明されてないことも多く、(大学や企業で)積極的に研究されています。
「パラミロンとは?ミドリムシ独自の成分」

ミドリムシを摂取する方法もさまざま

ミドリムシを知って、ぜひ摂取をしたいという方も少なくないと思います。
摂取する方法はいろいろありますので、ご自身に合った方法でミドリムシを無理なく続けられます。
・サプリ
毎日継続するなら、サプリメントはとても手軽です。また1日あたりの料金も抑えられます。サプリメントは、ミドリムシの含有量が多く、相乗効果のある栄養素が配合されていることが多いので、日々の健康を整えたい方には最適な手段と言えるでしょう。
「ミドリムシサプリランキングも紹介」
・緑汁
青汁のようにミドリムシを摂取したい方には、粉末のミドリムシを水で溶いて飲む緑汁もおすすめです。青汁の主原料の野菜も配合されているので、野菜も一緒に摂取できます。
・ジュース
野菜ジュースのように手軽にコンビニやスーパーで1本買って飲みたい、という方にはミドリムシを使った野菜ジュースが販売されています。
・ラーメンやパスタなど
美味しくミドリムシを食べたいという方は、東京にあるミドリムシを使用したラーメン店や石垣島にあるユーグレナガーデンのメニューを楽しむのも良いでしょう。

2.女性の美容にもミドリムシは大活躍

多くの女性にとって健康に負けず劣らず関心が高いのが美容ではないでしょうか?そして、ミドリムシの豊富な59種類の栄養素は美容にもとてもよいといわれています。
健康食品が「デビュー作」とするなら、いわばミドリムシの化粧品は「出世作」。ミドリムシの美容効果について確認してみましょう。

59種類のミドリムシの栄養素には美容成分もたっぷり

ミドリムシには、人を健康にしてくれるだけではなくて、美しさを維持してくれる成分もたっぷり含まれています。これらの栄養素を食品として摂取したり、化粧品として肌に塗ったりすることで手軽に年齢にあったケアがおこなえます。
こうしたミドリムシの美容効果を生かした化粧品も販売されていますので、気になる方はチェックしてみてくださいね。

ミドリムシはハリのある(つやのある)髪を保つヘアケアにも!

ミドリムシには、「髪の三大栄養素」といわれるタンパク質(ミドリムシはタンパク質の原料となるアミノ酸20種類のうち、18種類をバランスよく含む)、ビタミン、ミネラル(中でも髪を作る成分となるのが亜鉛)が含まれています。
これらの働きを生かして、ミドリムシのヘアケア(シャンプー・トリートメント・スカルプ用品)も販売されています。

3.未来のテクノロジーにもミドリムシが大いに期待

ユーグレナ社の企業理念「人と地球を健康にする」。地球を健康にするとはどういった意味合いで使用されているのでしょうか。
その答えの一つ目は、ミドリムシを使用したエネルギーにあります。エネルギーとして使用するための十分な量を生産できるかどうか、その際にエネルギーを安く作れるかどうか、といった課題はありますが、「未来」とはいっても実用化はすぐそこに迫っています。
さらに、地球温暖化対策やプラスチック資源としてもミドリムシは期待されているんです。健康食品が「デビュー作」、美容商品が「出世作」だとしたら、テクノロジー分野は近日発売予定の「最新作」といったところです。
ミドリムシがジェット機を飛ばす!

今、経済界や地球環境の分野で注目されているのが、ミドリムシを使ったクリーンなエネルギーをジェット機の燃料として利用しようとする動きです。
ワックスエステルという油を作ることのできるミドリムシの特性を活用して、二酸化炭素を増やさないエコなエネルギーをつくるための研究が進められているんです。ユーグレナ社では、将来的にジェット機のエネルギー全体の1割をミドリムシのエネルギーが利用されることを目標としてします。
ミドリムシがジェット機を飛ばすという話は、遠い未来の話のように聞こえるかもしれませんが、実は2020年に実用化が予定されており、すぐそこまで迫っています。
ミドリムシで宇宙へも行ける?

ミドリムシの燃料は、ロケットの燃料としても期待されています。
ロケット燃料としては、まだ具体的な実験結果が公表されていない段階ではありますが、実現の可能性を考えるだけでも、夢が広がりますよね。
バスや自動車もシャトルバスが動かす
ミドリムシの燃料を使った車が、身近な道路を走るのも遠い未来のことではないかもしれません。
ユーグレナ社とビジネス上の協力関係にあるいすゞ自動車では、2018年12月からミドリムシを活用したバイオディーゼル燃料を使った実証走行に取り組んでいます。
また、自動車メーカーのマツダとユーグレナ社は廃天ぷら油とミドリムシを使った次世代型液体燃料の2020年の実用化にむけて共同研究を進めています。
ロケットやジェット機よりも、自動車やバスの方がより身近に感じられますよね。
二酸化炭素吸収率はアマゾンの熱帯雨林以上!?地球温暖化対策としてのミドリムシ

ミドリムシは植物としての働きも持っているので、二酸化炭素と水を吸収して酸素とエネルギーを作り出します。その二酸化炭素の吸収率は、同じ面積のアマゾンの熱帯雨林の3倍ともいわれています。
今、二酸化炭素濃度による地球温暖化が問題になっていますが、ミドリムシがその救世主になると期待されています。
グリーン化のために樹木を植える場合には、育てるための土地や肥料が必要で、手入れのための手間もかかりますが、ミドリムシなら水と日光と二酸化炭素があれば簡単に光合成できるという点が大きなメリットになると考えられています。
「ミドリムシの光合成が未来を変える!?」

ミドリムシを原料とするプラスチックも開発!

ミドリムシを原料とするプラスチックの開発も進められています。
ちょっとイメージしづらいいかもしれませんが、ミドリムシからプラスチックが作られた場合、以下のメリットがあります。
ゴミになった時に、従来のプラスチックとは異なり土に返る
焼却時に低温で燃やせるため省エネになり、またダイオキシンを発生しない
将来的に枯渇せずに使用できる
焼却しても地球上の二酸化炭素量が増えない
ユーグレナ社や企業・大学などが中心となって、現在実用化できるミドリムシプラスチックの開発が進められています。

4.ミドリムシはとても不思議な生き物

食品、美容関連商品、エネルギーとさまざまな分野で活用が期待されるミドリムシ。
その用途の幅の広さや可能性についても計り知れない可能性が感じられますが、ミドリムシの生き物としての魅力も実はかなり奥が深いんです。

ミドリムシは藻の仲間!

動物と植物両方の栄養素を持っている不思議な微生物ミドリムシ!
結局ミドリムシは何の仲間なの?と聞かれたら、その答えはワカメや昆布などと同じ「藻」の仲間です。
ミドリムシがどんなに身体に良いスーパーフードだったとしても、「虫なんて食べられない」という方もいらっしゃると思います。でも、ワカメや昆布の仲間だったら安心ですよね。
「ミドリムシは藻!分類上は植物?それとも動物?」

わずか0.05mmの単細胞生物なのに光合成をして運動もする

ミドリムシは単細胞生物です。単細胞生物というのは、細胞が一つしかないということです。そして、ミドリムシの大きさは、だいたい0.05mmほど。髪の毛の断面くらいの目に見えないサイズです。
この小さな体のたった一つの細胞の中に、ミドリムシは眼点・べん毛、葉緑体などのさまざまな器官を持っています。そして、ユーグレナ運動といわれる変幻自在に体の形を変えながらクネクネした動きをしたり、光合成をしたりしながら生きています。ミドリムシは驚くべき運動能力を持っていて、1時間に144cmもの距離を移動することができるんです。

細胞壁がない!

一般的に植物には皆細胞壁と呼ばれる細胞を守る硬い殻のようなものがあります。
植物には動物の骨や骨格のようなものがないので、体を支えるためには細胞壁が不可欠なのです。ところが、自分で動ける能力を持つミドリムシは細胞壁がありません。そして、ミドリムシが細胞壁を持たないことが、私たちに大きなメリットをもたらしてくれます。
・驚異の栄養吸収率93.1%
栄養が豊富な野菜をよく噛んで食べても、細胞壁に守られているため栄養吸収率は40%程度になってしまいます。しかし、ミドリムシには細胞壁がなく薄い膜で覆われているのみなので、栄養素の大半をそのまま吸収することができます。その吸収率は驚異の93.1%。
自然の食材でこれほど高い栄養吸収率を誇るのはミドリムシだけです。59種類の栄養素を無駄なく体内に吸収することができます。
・エネルギーとして活用する際にもメリットがある
細胞壁がないことで、バイオ燃料としてミドリムシを活用する際にも効率よくエネルギーを生成できます。また、エネルギーを作った後にも、燃えカスや不純物が残らないため、安いコストでエネルギーを作れるというメリットもあります。

5億年前からほとんど形を変えずに生きている

ミドリムシは5億年も前からほとんど姿・形を変えずに生きています。地球上でそのような生き物はほとんどありません。
目に見えない微生物でありながら、5億年も生存し続けているという事実が、ミドリムシの計り知れないパワーと魅力を証明しているような気がしますね。

5.ミドリムシを身近な存在にしてくれたのは東大発のベンチャー企業

こんなに素晴らしいミドリムシがなぜ最近までそれほどテレビや雑誌で取り上げられなかったかご存知ですか?
実は、NASAをはじめ、ミドリムシの可能性に気が付いていた企業や研究者は少なくありませんでした。しかし、ミドリムシを大量に培養する技術がなかったので、実用化・商品化ができなかったんです。
それを実現したのは、日本の東大発のベンチャー企業であるユーグレナ社です。

ミドリムシの屋外大量培養に世界で初めて成功したユーグレナ社!

ミドリムシの屋外大量培養に世界で初めて成功したのは、東大初のベンチャー企業であるユーグレナ社です。
ミドリムシの豊富な栄養素やエネルギーとして活用できる可能性については1980年代には研究者の間で知られていましたが、大量培養は不可能だといわれていました。ミドリムシは栄養が豊富で他の微生物や最近にとって「おいしいエサ」となるため、培養しようとしてもどうしても食べられてしまうという問題があったためです。当時は、1か月間培養しても耳かき1杯分しか培養できないというレベルでした。
ユーグレナ社は、ミドリムシしか快適に生きられない培養液を開発することにより、世界で初めてミドリムシの屋外培養に成功しました。
「ミドリムシで世界を救う!ユーグレナ出雲社長の挑戦」

ユーグレナ社の出雲社長の夢は世界の貧困を救うこと

当初は周囲の皆が「不可能だ」と口をそろえたミドリムシの大量培養に、ユーグレナ社の出雲社長が挑戦したのには、大きなきっかけがありました。
それが、出雲社長が学生の時に経験されたバングラデシュでの体験です。出雲社長は貧国であるバングラデシュで飢餓の現実を目の当たりにし、世界の飢餓に苦しむ人々を救う未来の食材を探す決意を固められたのだそうです。
出雲社長はその後、元々在籍していた文系の学科から農学部に転部し、同級生やさまざまな人脈の助けを受けながら2005年にユーグレナ社を設立しました。そして、同じ2005年にユーグレナの大量培養に成功しています。

バングラデシュでの支援活動

ユーグレナ社は会社設立の動機にもなったバングラデシュにて、支援活動をおこなわれています。
1日に必要な栄養素の大半が摂れるミドリムシクッキーをバングラデシュの子供たちに配布する活動をしていて、2018年12月末の時点で6895007食のクッキーがバングラデシュの子供たちに届けられています。この活動は「ユーグレナGENKIプログラム」と名付けられ、今後も継続されていく予定です。

6.まとめ

健康食品、美容商品、未来のエネルギーとさまざまな異なる分野で大いなる可能性を秘めたミドリムシ。そのパワーの多彩さに驚かれた方も多いのではないでしょうか?
そして、こうしたとてつもないパワーを秘めたミドリムシは、サプリメントや緑汁、ジュースなどで手軽に摂取できます。日々の健康維持、美容のケアなどにぜひミドリムシの商品を試してみてはいかがでしょうか?
また、エネルギー問題や地球資源の問題などを解決する手段として、ニュース番組でミドリムシを見かける機会が今後増えるかもしれません。そんな時にも、またミドリムシの計り知れないパワーを思い出していただけたら幸いです。

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