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グリシン

グリシン

今回はミドリムシに含まれる非必須アミノ酸、グリシンについて紹介します。あまり名前に馴染みのない栄養素かもしれませんが、グリシンはとても身近な栄養素です。また、59種類の豊富な栄養素をバランスよく含んでいるミドリムシから摂取するからこそのメリットについても紹介します。

管理栄養士

この記事を監修した専門家

管理栄養士 阿部友美

【経歴】十文字学園女子大学卒業後、管理栄養士を取得。同大学で研究助手をしたのち、食品メーカーにて健康に関する情報発信や、共同研究先大学に出向し研究に従事。糖化反応によるメラニン産生作用を発見、特許出願。化粧品の開発にも携わる。

目次

・ミドリムシに含まれるアミノ酸-グリシンとは
・ まとめ

1.ミドリムシに含まれるアミノ酸-グリシンとは

ミドリムシに含まれるアミノ酸-グリシンとは

ミドリムシには、全20種類のアミノ酸のうち19種類が含まれています。
ミドリムシはアミノ酸のバランスが非常に高いというデータ(アミノ酸スコア83)がありますが、今回はミドリムシに含まれるアミノ酸のうちグリシンについて紹介します。

グリシンってどんな栄養素?

「グリシン」という栄養素の名前を聞いたことはありますか?
名前に馴染みのない方が多いかもしれませんが、さまざまな食品に栄養素として含まれている他、サプリやお菓子などに配合されているなど、グリシンはとても身近な栄養素でたんぱく質をつくるアミノ酸の一種です。
20種類のアミノ酸のうち、人間が体内で作れないものを必須アミノ酸、作り出せるものを非必須アミノ酸といいますが、グリシンは体内で生成できる非必須アミノ酸です。
そして、ミドリムシにもグリシンが含まれていることが確認されています。

グリシンの働き

グリシンの働き
アミノ酸って、とても身体に良さそうなイメージがありますよね。
グリシンには、以下のような働きがあるといわれています。

  • 肌に関わるコラーゲンの材料になる
  • ケラチンを生成し、髪の毛や爪の原料になる
  • ヘモグロビンの材料になる

どの働きも健康や美容にとって不可欠なものばかりで、快適な毎日をサポー トしてくれます。

グリシンが不足したときに起きるリスク

グリシンが不足したときに起きるリスク
もしグリシンが不足してしまったら、リスクが高まります。
通常、過激なダイエットやよほど偏った食生活を送らない限りはグリシン不足の心配はほとんどありません。

グリシン過剰摂取のリスク

グリシンは動物(ニワトリ・ラット)を使用した実験の際に、過剰摂取による中毒症状が見られた例があったため、過剰に摂取すると危険といわれることがあります。
とはいえ、ニワトリやラットを使った実験の際には、規定量を大幅に上回るグリシンが投与されたことや、人間では一度も中毒症状が報告されていないことから、過剰摂取による健康被害はほとんどなく、安全な栄養素とみて問題なさそうです。
もし、安全性が気になる方は以下の点に注意しましょう。

  • サプリメントなどでグリシンが別途配合されている場合には配合量がかなりプラスされている可能性が高いため、サプリ摂取の際に薬局の先生やかかりつけの病院の先生に安全性について相談しましょう
  • 人口のグリシンの摂取に注意しましょう

(ただし、食品表示を見ても「グリシン」としか書かれていないため、人工のものか天然のものかを判断するのは困難です。)

グリシンが含まれている食品

グリシンが含まれている食品
ゼラチンから発見されたグリシン。コラーゲンの材料にもなるアミノ酸ですが、グリシンは「コラーゲンたっぷり」といわれるような食品に多く含まれています。グリシンを多く含む食品は以下の通りです。

  • ゼラチン
  • エビ
  • ホタテ
  • 牛すじ
  • カニ

グリシンはまろやかな甘みを持つ栄養素でもあり、うまみ成分としても知られています。また、細菌の増殖を抑えて、食品の劣化や腐敗から守る静菌作用も持っているため、さまざまな食品や和・洋菓子の食品添加物としても多く使用されています。
グリシンは人体には安全とされている栄養素です。ただし、1点注意をしておきたいのは、人工のグリシン。人工のグリシンは同じ名前、同じ形をしていても、体内で同じように作用するとは断言できません。さまざまなメリットのあるグリシンですが、積極的に多量に摂取するのはおすすめできません。
ミドリムシに含まれるグリシンはもちろん、天然のグリシンです。

グリシンとミドリムシの他の栄養素との相乗効果について

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グリシンには美容や健康に良いさまざまな作用がありますが、ミドリムシには59種類の豊富な栄養素が含まれているため、グリシン以外にも似た働きをする栄養素が含まれています。
つまり、ミドリムシを摂取することで、さまざまな栄養素が互いに助け合って、相乗効果を生み出していることになります。
具体的に紹介します。
・髪の毛や爪の原料
ミドリムシは、グリシンと同じく髪の毛の原料になるシスチン、グルタミン酸などを含んでいます。そのメリットを利用したシャンプーもあり、しなやかで艶のある髪を保つビタミン(ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンE)や、アミノ酸からタンパク質を生成するために必要な亜鉛がミドリムシに含まれています。

これらの働きにより、ツヤ・ハリのある髪をキープできる効果が期待できます。

「ミドリムシの色素クロロフィルとは?驚きの5つの効果!」

3.まとめ

美容や健康にさまざまなメリットをもたらしてくれる、ミドリムシに含まれる非必須アミノ酸、グリシンを紹介しました。
コラーゲンの原料というだけで、かなりの美容効果が期待できそうなイメージがわくと思いますが、その他嬉しい効果が多いですよね。
身近なアミノ酸で安全性が高いといわれるグリシンはミドリムシに含まれる他の栄養素との相乗効果も期待できますね。美容のためや、忙しい毎日の栄養補給に、ミドリムシサプリメントでグリシンを補充されてみてはいかがでしょうか。

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