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大解剖!構造と特徴からミドリムシの謎に迫る

ミドリムシがどのような姿をしているかご存知でしょうか?
写真やイラストからミドリムシの構造を見てみると、実はミドリムシの特徴が分かるんです。たった一つの細胞、それもほんの1mm以下の大きさの中に、ミドリムシはさまざまな機能を備えています。ミドリムシは5億年前から存在したといわれていますので、5億年を生き抜いた力がその構造に隠されているんです。
まだまだ謎の多いミドリムシですが、構造や特徴を知ると、ミドリムシがとても不思議に満ちた他の生き物とは大きく異なる生物であることが分かると思います。

管理栄養士

この記事を監修した専門家

管理栄養士 阿部由美

【経歴】十文字学園女子大学卒業後、管理栄養士を取得。同大学で研究助手をしたのち、食品メーカーにて健康に関する情報発信や、共同研究先大学に出向し研究に従事。糖化反応によるメラニン産生作用を発見、特許出願。化粧品の開発にも携わる。

目次

・ミドリムシの構造とは?
・ミドリムシの特徴
・まとめ

1.ミドリムシの構造とは?

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ミドリムシの特徴を知るためには、ミドリムシの体の構造を知ると良いでしょう。
ミドリムシは、単細胞生物です。しかしながら、構造は複雑です。実は、最先端の科学でも解明されていないこともあります。
構造を知って、ミドリムシの特徴をよりよく理解しましょう。

眼点

ミドリムシの構造を考えるうえで欠かせないのが、眼点といわれる赤い点です。
眼点は、ミドリムシのカラー写真を見ると、ひときわ目立ちますよね。
ミドリムシは学名を「ユーグレナ」といい、英語での名前も学名のまま「ユーグレナ」なんですが、その名前の由来にもなっているくらい、とても目立つ部分です。
日本語に直訳すると、
ユー=美しい
グレナ=眼点
となり、そのまま名前になっています。
しかし、眼点は本当の目ではなく、光を感知する機能はありません。
鞭毛の根本にある感光点という器官が光を感知する役割を持っていて、眼点は感光点に到達する光を遮る役目を持っていると考えられています。もし、眼点がなかったらミドリムシは光の強弱しかわかりませんが、眼点で光を遮る箇所をつくることで、光の方向が分かるのだそうです。

鞭毛

写真だと見え辛いときもありますが、ミドリムシのイラストを見た時によく目立つのが長く伸びた鞭毛といわれる器官です。
ミドリムシは、鞭毛を動かすことで水中を泳いで動くことができます。鞭毛は1本しかないように見えますが、実は2本あります。
1本はとても短くて体の中に隠れていますが、2本ある方が速く動くことができます。ミドリムシが進化して葉緑体を持つようになる前には、バクテリアなどの生物を捕食するために、機敏に動く必要があったため、その名残で鞭毛が2本あるのではないかといわれています。
ミドリムシは、鞭毛を体の内部にあるタンパク質でできた運動器官を動かすことで動かしているそうです。

葉緑体

葉緑体
葉緑体を持っている、ということはミドリムシのとても分かりやすい特徴です。
ミドリムシは葉緑体によって光合成をおこなうことができるからです。
近年は、葉緑体を持った別の生物を体内に取り込んで共生した結果、体の一部として進化したと考えられています。
ミドリムシの光合成の二酸化炭素の吸収率の高さはとても高く評価されていて、地球温暖化対策の切り札の一つとして研究が進められています。また、光合成をして生まれたエネルギーによるバイオ燃料としての研究も同時に進められています。

パラミロン

顕微鏡や写真で見ると、ミドリムシの体には、パラミロンを確認することもできます。
イラストの通り、米粒のような形(緑色をした部分)をしています。
固有成分であると同時に、ミドリムシの体の10~20%ほどの割合を占める、とても特徴的な成分です。
パラミロンは、ミドリムシがエネルギーを蓄える貯蔵多糖の形態です。ミドリムシをバイオ燃料として利用するとき、ミドリムシはパラミロンを分解して油脂をつくります。

2.ミドリムシの特徴

ミドリムシの体の構造から、特徴についても考えてみましょう。

動物と植物の機能・栄養を併せ持っている!

動物と植物の機能・栄養を併せ持っている!
中学校の理科などでよく習うことですが、ミドリムシの大きな特徴は植物と動物の両方の機能を備えていることです。
自ら光を感知して、より良い環境の方へ移動する機能を備えているとともに、植物にしかない光合成をする力を持っています。
また、生物として動物・植物の両方の機能を備えているだけではなく、栄養としても動物・植物の両方をバランスよく備えています。野菜が不足しがちな方も、ベジタリアンの方も、必要な栄養素を補充できます。
「ミドリムシには、人が必要な栄養素がすべて備わっている」というのは、大げさなことではないんですね。

ユーグレナ運動

YouTubeなどで動画をみるとイメージしやすいのですが、ミドリムシは体の形を自由自在に変えてクネクネと動きます。この動きは、「ユーグレナ運動」ともいわれ、とても特徴的なものです。
ミドリムシは移動のために鞭毛を利用する、と記載しましたが、ユーグレナ運動は、鞭毛によるものだけではありません。
筋肉を持たないミドリムシが活発なユーグレナ運動をするのは、まだはっきりと分かっていませんが、ペリクルといわれる薄いたんぱく質の構造がかかわっているのではないかと考えられています。
とても薄い皮が帯状になっていて、互いに位置をずらすような複雑な動きをすることもできるので、さまざまな形に自在に形を変えられるというわけです。

独自成分パラミロンを持っている!

体の構造の中でも多くの割合を占めるパラミロン。
健康食品やサプリメントとして摂取する際にも、ミドリムシ商品の大きな特徴となっています。なにせ、地球上でミドリムシにしか存在しない成分なんです。
パラミロンの成分は、βグルカンというアガリスクなどに含まれる食物繊維です。

まだまだ可能性と謎に満ちている!

まだまだ可能性と謎に満ちている!
身近な生き物であるミドリムシですが、実はまだ多くの謎に満ちています。
2005年に大量培養に成功し、健康や美容、将来のエネルギー問題の解決策としての期待が高まっていることから研究が盛んになっていますが、これからもさまざまな発見により新たな効果やメリットが発表される可能性があります。
例えば、ミドリムシには体内時計が備わっていることが確認されています。
光の量などの環境を変えても、ミドリムシは必ず朝活発に動き、細胞分裂は夜にしか行わない、という決まりがあります。どうして、ミドリムシがそのような生態を持っているのかはまだ解明されていません。
こうした特徴が明らかにされるとき、あらたな効果やメリットが発見される可能性が、ミドリムシにはあります。

3.まとめ

ミドリムシの構造と特徴について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ミドリムシは、とても身近な存在ですが、まだまだ謎の多い生き物です。
2005年にユーグレナ社が大量の培養に成功して、研究はますます盛んになったことから、これまでは知られていなかったさまざまな特徴や効果が次々と明らかになってきています。
単細胞ながら非常に複雑な機能を兼ね備えたミドリムシは大きな可能性に満ちています。
特に運動器官に関する機能、鞭毛やペリクル、感光体、そして独自成分であるパラミロンはミドリムシの非常に特徴的な部分ですね。
このように他のどの生き物とも異なる特徴や構造を持っていることが、ミドリムシが類まれな栄養と健康への効果を持っていることの理由かもしれませんね。

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